実家が遠く、お墓参りのたびに交通費も時間もかかる。この先も通い続けられるだろうか、子どもに同じ負担を残してよいのだろうか……と気になっていませんか。大切にしてきたお墓だからこそ、簡単には決められませんよね。ここでは墓じまいを急かすのではなく、家族と話すこと、費用、遺骨の行き先を一つずつ整理します。まず「何が分かれば考えられそうか」を、一緒に見つけていきましょう。

1 家族の気持ちを聞く
お墓には、家族それぞれの思い出があります。「遠くて通えない」という人も、「残しておきたい」という人もいるかもしれませんね。まずは、今のお墓を誰が管理しているか、誰の遺骨が納められているか、これからも管理できるかを家族で確認してみましょう。
2 今のお墓の管理者に聞く
お寺や霊園には、それぞれの決まりがあります。お墓を返すときにどこまで片付けるのか、工事を頼める石材店が決まっているのか、先に聞いておきましょう。石材店は、お墓の石を扱う会社です。
3 遺骨の行き先を考える
遺骨を別のお墓や納骨堂へ移す方法があります。納骨堂は、建物の中などで遺骨を納める場所です。永代供養墓や樹木葬を考える家族もいます。海洋散骨を考えるなら、全部を散骨するのか、一部を残すのかも話し合っておきたいですね。
費用だけでなく、これからどこで手を合わせたいかも大切です。ご家族に合う方法を、一緒に考えてみませんか。
4 「改葬許可」を確かめる
遺骨を今のお墓から別のお墓や納骨堂へ移すことを「改葬(かいそう)」といいます。改葬には、今のお墓がある市区町村の許可が必要です。必要な書類は自治体によって違うため、その市区町村の公式サイトや窓口で確認しておきましょう。
海洋散骨を考えている場合の書類の扱いも、今のお墓がある市区町村へ具体的に相談しておくと安心です。
5 工事の見積もりを比べる
工事を頼む前に、何を片付けるかを書いた見積書をもらいましょう。お墓の石だけでなく、土台や囲い、運び出し、土地を平らに戻す作業が含まれているでしょうか。追加料金が出る条件も、忘れずに聞いておきたいですね。
石材店を自由に選べる墓地なら、同じ条件で複数の会社へ聞いてみましょう。工事の範囲や費用を比べやすくなります。見積もりを頼んだだけで、必ず工事を依頼するわけではありません。
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見積もりを取っても、契約するかは後で決められます。家族やお寺との相談と並行して、費用の目安を知る使い方もできます。
相談前に確認しておきたいこと
- □ 家族の気持ちを聞いた
- □ 今のお墓の管理者へ相談した
- □ 遺骨の行き先を考えた
- □ 自治体に必要な書類を聞いた
- □ 指定の石材店があるか確認した
- □ 工事の範囲と追加料金を確認した
参考:厚生労働省「墓地、埋葬等に関する法律の概要」、同「墓地、埋葬等に関する法律施行規則」
遠方なら、現地へ行く前に役割を分けておく
「何度も帰れないので、どこまで現地に行かずに進められますか」と、墓地管理者と工事の相談先へそれぞれ聞いてみましょう。写真による概算、現地調査、遺骨の取り出しの立ち会い、書類の郵送は、すべて同じ窓口が対応するとは限りません。
家族のメモには「管理者への連絡は自分」「親族の希望を聞くのはきょうだい」のように担当を一つずつ書きます。遺骨の行き先が決まっていない間は、撤去の日程だけ先に確定しないようにしましょう。費用を調べることと、契約することは分けて進められます。


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