親が施設に入った、亡くなった。気づけば実家に誰も住んでいない――。「いつか片付けよう」と思いながら、遠方だとなかなか動けませんよね。でも空き家は、放っておくほど傷みや費用の負担が大きくなります。
この記事では、実家が空き家になったときに最初にやることを、順番に整理します。売るか残すかを決める前に、まず現状を知るところから始めましょう。
最初の1か月でやること
- 水道・電気・ガスの契約を確認する(止めるか、最低限残すか)
- 郵便物の転送届を出す
- 貴重品・重要書類(権利証、通帳、保険証券など)を持ち出す
- 戸締まりと、近所の人への連絡先の共有
- 火災保険の契約内容を確認する(空き家になると条件が変わる場合があります)
火災保険は「住んでいる家」を前提にした契約が多く、空き家になったことを伝えないと補償されないことがあります。保険会社か代理店に早めに確認しましょう。
名義と相続の状況を確認する
実家の名義が誰になっているかは、法務局で登記事項証明書を取ると確認できます。親が亡くなっている場合、2024年4月から相続登記が義務になりました。相続で取得したことを知った日から3年以内に登記が必要です(詳しくは親の家を相続したときの手続きの順番で解説しています)。
空き家を放置すると起きること
- 雨漏りやカビ、害虫で建物が傷む
- 庭木や雑草が伸びて、近所から苦情が来る
- 不審者の侵入や放火のリスクが上がる
- 管理が不十分だと自治体から指導を受け、「管理不全空家」等に指定されると固定資産税の住宅用地特例が外れる場合がある
庭の手入れについては実家の庭を放置するとどうなる?も参考にしてください。
「売る・貸す・残す」を決める前に知っておきたいこと
いくらで売れそうか
売るつもりがなくても、査定で今の価値を知っておくと家族で話し合いやすくなります。複数の不動産会社に査定を頼むと、価格の幅が分かります。
売るなら期限のある税金の特例がある
親が一人で住んでいた家を相続して売る場合、一定の条件を満たせば譲渡所得から最高3,000万円を控除できる特例があります(相続人が3人以上なら2,000万円)。昭和56年5月31日以前に建てられた家であることや、相続開始から3年を経過する日の属する年の12月31日までに売ることなど、細かい要件があります。現行の適用期限は2027年12月31日までです。使えるかどうかは税務署や税理士に確認しましょう。
残すなら管理の方法を決める
自分たちで定期的に通うか、空き家管理サービスに頼むかを決めます。月に1回程度の換気・通水・見回りが目安です。
家族で話し合う前のメモ
実家の住所、名義人、築年数、ローンの有無、火災保険の内容、家族それぞれの「残したい・手放したい」気持ち。この6つを書き出しておくと、話し合いや査定の相談がスムーズになります。
まとめ
実家が空き家になったら、まずライフラインと保険、名義を確認し、次に今の価値を知る。売るか残すかは、その後で家族と決めれば大丈夫です。急いで結論を出す必要はありませんが、放置期間が長くなるほど選べる道は少なくなります。
参考:国土交通省「空き家対策」


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