相続手続きは何から?自分でやる・専門家に頼むの判断基準

障子と庭のある日本の和室 空き家・相続
Photo by Yosuke Ota on Unsplash

親を見送ったあと、気持ちの整理もつかないうちに、銀行・役所・年金・保険と手続きが次々にやってきます。「平日に何度も休めない」「何から手をつければいいのか分からない」と、途方に暮れてしまうのは自然なことです。

全部を一度に片付けようとしなくて大丈夫です。まずは期限のあるものだけを押さえて、それ以外は自分のペースで進めましょう。この記事では、相続手続きの全体像と、自分でできる範囲・人に頼んだほうがいい場面をまとめます。

読者

「仕事もあるし、実家も遠い。手続き、全部自分でやらないといけないの?」

期限があるものだけ、先に押さえる

期限 手続き 窓口
7日以内 死亡届 市区町村
14日以内(目安) 年金の受給停止、健康保険・介護保険の資格喪失、世帯主変更 年金事務所・市区町村
3か月以内 相続放棄・限定承認 家庭裁判所
4か月以内 準確定申告(亡くなった人の所得税) 税務署
10か月以内 相続税の申告・納付(必要な場合) 税務署
3年以内 相続登記(不動産がある場合) 法務局

死亡届は葬儀社が代わりに出してくれることが多いです。年金や健康保険の届出期限は、加入している制度によって違うので、窓口で確認してください。

特に気をつけたいのが「3か月」の相続放棄です。借金があるかもしれない場合は、ほかの手続きより先に確認しましょう。

期限はないけれど、いずれ必要な手続き

  • 銀行口座の解約・名義変更
  • 証券口座、生命保険金の請求
  • 公共料金、携帯電話、クレジットカードの解約
  • 車の名義変更や廃車

銀行は、どこも戸籍一式や遺産分割協議書を求めます。口座が多いほど、同じ書類を何度も用意することになります。法務局で「法定相続情報一覧図」を作っておくと、戸籍の束の代わりに使えて、手間がぐっと減りますよ。

自分でできるのは、こんなとき

  • 相続人が少なく、家族の仲がよい
  • 銀行口座が1〜2か所くらい
  • 不動産がない、または1か所だけ
  • 相続税がかからない見込み
  • 平日に役所や銀行へ行く時間を作れる

当てはまるなら、一つずつ進めていけば十分対応できます。分からないことは、窓口で「初めてなので、必要な書類を教えてください」と聞いて大丈夫です。

人に頼んだほうが楽になるのは、こんなとき

読者

「実家は新幹線の距離。銀行も3つあって、正直もう手が回りません…」

次のどれかに当てはまるなら、専門家や代行サービスに頼むことも考えてみてください。無理を続けて体調を崩すより、ずっといい選択です。

  • 平日に動けない・遠方に住んでいる
  • 銀行口座や証券が多い
  • 不動産がある(相続登記は司法書士の専門分野)
  • 相続税がかかりそう(税理士への相談が安心)
  • 家族の意見が合わない(弁護士への相談が必要になることも)

最近は、戸籍の収集から銀行の解約、登記の手配までをまとめて引き受ける相続手続きの代行サービスもあります。窓口を一つにできるので、遠方に住んでいる方や仕事が忙しい方には心強い選択肢です。いきなり契約せず、まずは資料請求や無料相談で、費用と対応してもらえる範囲を確かめましょう。

相談先へ

「父が亡くなり、相続手続きを進めたいと考えています。銀行が3つと実家の土地建物があります。私は遠方に住んでいて平日に動けません。どこまでお願いできて、費用はどのくらいかかりますか」

相談前の確認メモ

  • □ 亡くなった日と、相続人の人数・関係
  • □ 分かっている銀行・証券会社の名前
  • □ 不動産の有無と所在地
  • □ 借金やローンの心当たり
  • □ 遺言書があるかどうか
  • □ 自分が動ける曜日・時間帯

まとめ:期限だけ守れば、あとは自分のペースで

相続手続きで本当に急ぐのは、3か月の相続放棄、4か月の準確定申告、10か月の相続税、3年の相続登記です。ここさえ押さえておけば、ほかは一つずつ進めていけば大丈夫です。遠方だったり、忙しかったりするときは、人の手を借りることも大切な選択肢。一人で抱え込まないでくださいね。

参考:法務局「法定相続情報証明制度について」、法務省「相続登記の申請義務化について」

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アイキャッチ写真:Yosuke Ota / Unsplash

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